留学や海外移住を考えるときに、その国の食事が自分の口に合うかどうかというのは、とても気になりますし、重要なチェックポイントですよね!
狭い日本でさへ、辛口や甘口、濃い味付けや薄味などなど地域によって色々と違うのですから、海外となれば尚更です。
今回は、料理が美味しいと世界でも評判で、日本でも注目され始めている国・ジョージア(旧グルジア)の料理や、その値段など「ジョージアの食事事情」についてお伝えします。
ジョージアの食事は?
ブドウの産地で「ワイン発祥の地」としても知られるジョージア。
ジョージア料理(グルジア料理)は、国内の地域ごとに独自に発祥したものが多くあり、ジョージア自体がユーラシア大陸の東西を繋ぐ交易路の中継点でもあったことから中東やヨーロッパ、西アジアからの影響を受けながら、長い伝統の中で洗練された料理を作り出しています。
ジョージアの人たちの主食はパンで、インドのナンに似ているもちもちとした伝統的なパンや、フランスパンのように固いパンなどもありますが、とうもろこしの粉で作った「チャディ」と言うパンがよく食べられています。
料理としては、魚介類を使った料理より牛や豚、羊、鶏などの肉料理の方が多く、農業が盛んなことから野菜は豊富でスープやサラダなどの野菜料理もよく食べられます。
そして、ジョージアには米もあります。
米を主食としている日本の米と比べると味は劣るものの、1Kgが250円程度と非常に安く買え、ジョージアでは単品で食べるというより料理に加えて食べるということが多いようです。
また、ジョージア料理では、パクチーが使われることも多く、香味野菜や香辛料をたくさん使うのがジョージア料理の一番の特徴とも言え、ナッツやクルミなどを擦って入れるなど濃厚な味付けの料理が一般的です。
そんなジョージア料理は、国名がまだグルジアと呼ばれ「グルジア料理」と言われていた頃、グルジア出身の旧ソ連の共産党書記長スターリンが、好んで故郷のグルジア料理を食べたことで旧ソ連国内に広まり、その美味しさも相まって、現在でもロシア国内の都市には必ずグルジア料理(ジョージア料理)のレストランがあるそうです。
ジョージアの代表的な料理
それでは、代表的なグルジア料理とは?…そのいくつかを紹介しましょう。
*ハチャプリ
「ジョージアのピザ」とも言われ、ヨーグルトを使った生地にチーズを包み込んで両面を焼いたチーズパンで、地域によって肉や豆などの具材を入れますが、楕円形のパンの中央にはバターやチーズ、卵が入っていて、ここにパンの外側をちぎってつけながら頂きます。
*ヒンカリ
「ジョージアの小籠包」とも言われ、大き目の水餃子にも見えますが、豚や牛のひき肉にタマネギやチリパウダーなどのスパイスを入れて小麦粉で作った厚めの生地に包み、中央をキュッとひねって、たっぷりのお湯で茹で上げます。
中の具材は色々ですが、食べるときには中央のキュッとひねった部分をつまんで口に持っていくものの、固くもあるので、その部分は食べないというのが一般的なジョージア人の食べ方のようです。
*オジャクリ
「ジョージア風のジャーマンポテト」と言われ、ジャガイモとタマネギやパプリカなどの野菜に豚肉を合わせた炒め物で、ワインビネガーや塩、胡椒で味付けされ、コリアンダーなどのハーブを加えた、さっぱりとした味はワインとの相性も抜群だとか。
日本人にとっても馴染み深い味わいの料理だと言われています。
*ハルチョ
牛肉とトマトやニンニク、タマネギなどを入れた野菜のスープに、米やドライフルーツ、チリパウダーなどの香辛料を加えて煮込んだスープ料理で、日本人の口にもよく合うと言われ、ロシアでも人気の名物料理です。
*オーストリ
「ジョージア風ビーフシチュー」と言われ、前述の『ハルチョ』から米を抜いて、さらに煮込んで濃縮させた料理で、仕上げにパクチーをたっぷり入れるジョージアの定番料理とも言える一品ですが、家庭やレストランごとに味付けは異なり、濃厚な味わいのシチューにパンなどを付けて食べるとさらに味わい深いと評判の料理です。
*シュクメリ
鶏肉をバターやサワークリーム、ミルクなどと大量のニンニクで煮込んだ料理で、食後の口臭は気になるものの、ジョージア料理の中では美味しくて、外せない人気の料理です。
一品の量が多いので、レストランなどで食べるときには、2人以上で一つを食べるのが良いという声が多くあります。
*サツィビ
ジョージアの家庭料理の代表ともいえる料理で、骨付きの鶏肉を弱火でじっくり煮込んだスープに、すり潰したたっぷりのクルミとニンニクやタマネギなどの野菜と、サフランやチリパウダーなどのスパイス類を入れて味を調えた料理です。
他にもまだ色々とありますが、とりあえずこれくらいにしておきましょう!
ジョージアの食事の値段は?
では、これらの料理をレストランで食べたとしたら幾らくらいかかるのかと言うと、あくまでも平均ですが、普段、ジョージアの人たちが行くようなレストランの場合だと日本円換算で、「シュクメリ」は800円から1,000円するものの、それ以外の料理は一品200円から500円程度で食べることができますし、スープ、前菜から始まるジョージア料理のコースを食べたとしても2,000円からお釣りが来ると言います。
また、簡単な昼食であれば200円から300円で済むようです。
ただ、マクドナルドなどの外資系チェーン店だと日本とさほど値段は変わらず、観光地などのレストランも一品が1,000円もするなど値段は高く設定されているそうです。
日本と比べて物価が安いジョージアですから、当然と言えば当然ですが、ロシアやヨーロッパの人たちからも美味しいと評判の料理で、ジョージアに行った日本人旅行者の多くが「ジョージア料理は日本人の口に合う」と評価しているのを聞くと、とても魅力的ですし、ジョージアに留学や移住をしたとしても食事についてはあまり心配せずに済みそうですね!
日本でもジョージア料理が食べられますよ!
さて、ジョージアの食事がとても美味しく、日本人の口にも合い、値段も安いというのは理解できたとしても、実際にジョージアに行って食べてみるとなると、そう簡単にはできませんよね。
そういう人のために、日本でジョージア料理を食べることのできるお店を紹介しておきます。
まだまだ日本では知名度が低いジョージアですから、ジョージア料理の専門店となると少ないのが現状ですが、グルメサイトやジョージア料理についてのサイトを見てみると、以下のお店が評判もよく、本格的なジョージア料理を食べることができるようですので、興味がある方は行ってみられると良いでしょう。
東京
【カフェロシア】 〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−4−10 B-10 TEL 0422-23-3200
ロシア料理と色々な種類のジョージア(グルジア)料理を楽しむことができ、まずはジョージア料理を一通り食べてみたいという人には「グルジア料理のコース」がおススメです。
【スンガリー新宿東口本店】 〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2丁目45−6 TEL 050-5872-6300
開業して60年以上になるロシア料理の老舗専門店ですが、本場のロシア料理に加えてジョージア(グルジア)料理のメニューも充実していると評判のお店です。
名古屋
【ユーラシア食堂 さらび】 〒458-0924 愛知県名古屋市緑区有松3008 絞会館 1階 TEL 052-621-3811
中国、ロシア、ユーラシア諸国の料理が楽しめるお店で、ランチやディナーで手軽にジョージア料理が味わえると評判です。
*ジョージアの関連記事はこちら!⇒【ジョージアで英語は通じるの?】