ニュージーランドは、観光地としてはもちろん、留学やワーキングホリデーなどで滞在した若い人たちからシニアの人たちにまで、将来は移住したい国として人気です。
日本と同じく周囲を海に囲まれた島国で、2つの島と小さな多くの島々からなる立憲君主制国家ですが、国旗が示す通りイギリス連邦の加盟国であり、イギリスのエリザベス女王を国家元首とするイギリス連邦王国のひとつでもあります。
しかもニュージーランドは多民族国家で、人口の7割以上をヨーロッパ系の人たちが占めているものの、先住民であるマオリ人やアジア系の人たちもそれぞれ1割強いますし、その他にラテン系やアフリカ系、中東の人たちなど様々な人たちが生活している国なのです。
豊かな自然にかこまれた美しい風景や洗練された街並みを見ていると、確かに将来はここで生活してみたいと思いますし、多民族国家であれば、留学やワーキングホリデーなどでも受け入れてくれやすいのでは?と思いますよね!
しかし、勉強や仕事をするにも現地での生活ができてこそのこと、特に現地での食事は重要なチェックポイントですし、恥ずかしい思いをしないためにも食事のマナーを知っておくことは大切になります。
そこで今回は、ニュージーランドの食事や、食事のマナーについて紹介します。
ニュージーランドの食事
ニュージーランドはイギリス連邦のひとつでもあるためか、「ニュージーランド料理」という固有の料理は特になく、イギリスの食文化の影響を受けたものが多いようです。
先住民族のマオリ人の料理がニュージーランドの料理の元かと言うと、そうでもなく、マオリ人は狩猟民族で森で狩りをしたり、海で魚を捕ったり、木の実や果物などを採取して食料とし、「クマラ」というサツマイモの一種を栽培して主食としていましたが、狩猟の成果や気候による影響で食料の確保は安定しませんでした。
そして、18世紀後半にイギリス人をはじめとするヨーロッパの人々が入ってきたことで、豚肉やジャガイモなどが伝えられ、安定した食生活が出来るようになったという歴史から見ても、ニュージーランドの食文化はイギリスからもたらされたものが多く、基本的にはジャガイモを主食とした料理で、もちろん、それぞれの家庭にもよりますが、一般的にはあまり手を掛けないシンプルな料理が多いと言わます。
しかし、海に囲まれ豊富な魚介類があり、新鮮な野菜や果物はもちろん、人間の数より羊の方が多いと言われるように酪農も盛んで、食料自給率が100%のニュージーランドですから、美味しい料理が生まれないはずもなく、人気の観光地でもあることから、オーガニック食材に注目したグルメなどが人気となるなど、ニュージーランドの食文化は現在進行中とも言えます。
それでは、食事のマナーについてはどうかといと…
ニュージーランドの食事マナー
一番目は『食事中の音』に関してのことです!
海外では一般的に、食事中に出される音には敏感だと言われますが、ニュージーランドの人たちもそうです。
これはレストランだけではなく、パーティーなどの集まりや家庭での食事のときでも同じです。
麺類をたべたり、飲み物を飲むときには音をたてないように気を付けてくださいね。
その他にも、ゲップをはじめ咳やくしゃみ、鼻をすするといったこともタブーですが、生理現象ではどうしようもないこともありますから、万一してしまったなら「Excuse me(すみません)」とか「Sorry(ごめんなさい)」と言って謝りましょう。
また、ニュージーランドでは『人の前に手を出して料理や調味料などの物を取る』という行為は失礼になるのでご注意を!
取りたい料理や物があるときは、その近くにいる人に頼んで取ってもらうのがマナーとされ、私たち日本人としては食べている人の手を止めて頼むのは気の毒だと思いがちですが、ニュージーランドでは食べている人の前に手を出すことの方がマナー違反になりますので、遠慮せずにお願いしましょう。
ただ、着席でのイベントやパーティーなどでの食事では、取ってもらいたい物が遠くにあるときなど、人から人の手へとリレー形式で渡していくことになるわけですが、あちこちでリクエストが多いとちょくちょく食事の手を休めてリレーをすることになるので予め覚悟しておきましょうね。
さらに、ニュージーランドでは『食事をしながら会話を楽しむ』ことがマナーとされています。
これは、パーティーやイベントなどの食事会に限らず、レストランでも家庭でもそうです。
最近では、日本でも食事中の会話はタブー視されなくなりましたが、以前は食事中におしゃべりをするのはよくないと言われました。
しかし、ニュージーランドでは食事は社交の場であり、特にフォーマルな食事会であれば尚更で、ホスト役の人は参加した全ての人が同じくらい発言するように気を遣いますし、参加した人たちもそのように努めます。
日本人の場合、英語が苦手だとついつい隣の人とだけ話をしてしまったり、日本語がわかる人とだけ会話してしまうなどありがちですが、これはマナー違反ですし、恥ずかしいからと黙って食事をすることだけは絶対にやめましょう!
中には気を遣って会話に参加できるようにと色々と聞いてきてくれたり、話かけてくれる人もいるでしょうが、たとえ英語が流暢に話せなくても、恥ずかしがらず自分から積極的に会話に参加するようにし、できるだけ相手の名前を憶えて名前で呼んで会話するようにして下さいね。
そして、ニュージーランドはワイン新興国として世界でも高い評価を受けているだけに、お酒が大好きな人たちが多く、日常的にお酒を飲む習慣もあって、パーティーや食事会など様々な場面でビールやワインが登場します。
ただし、公共の場での飲酒は禁止されていますので、公園や道路などでお酒を口にすることはやめましょう。
また、ニュージーランドでは、料理をシェアするという文化があって、ホームパーティーや友人の集まりの食事会などへ参加するときには、シェアできる料理やお酒などを持ち寄るというのが暗黙のルールになっていて、主催者もシェアすることを前提に料理を作ると言うことが多いので、手ぶらで参加することのないようにして下さい。
知っておくと便利なニュージーランドのマナー
食事のマナーではありませんが、知っておいた方が良いと思うニュージーランドのマナーも紹介しておきましょう。
先ほど食事の席での会話は大切だとお伝えしましたが、会話をするときには『しっかりと相手の目を見て話す』ということもニュージーランドではマナーとされています。
シャイな人が多い日本人は、目をそらして話しがちになりますのでご注意を!
また、海外では初対面や面会での挨拶などのときに握手をするということが普通にありますが、ニュージーランドでは『相手の手をしっかり握って握手をする』というのがマナーとされています。
握手の習慣が無い日本人は、恥ずかしがったり、気を遣ったつもりで軽く手を握る程度の握手をする人がいますが、これは相手に失礼な行為になりますのでご注意を!
そして、人物の写真を撮るときには必ず相手に声をかけて了解を得てから、子供の場合は親の了解を取ってから撮るようにして下さい。
とにかく『無断でスマホやカメラを向ける行為』はタブーです。
最後は、タバコに関することです。
環境問題や医療費を抑制する健康問題に対して厳しく取り組んでいるニュージーランドでは、レストランやカフェ、バーやホテルなど公共の建物での喫煙は禁止されているうえに、喫煙できる場所も非常に限られ、勝手に喫煙するのはマナー違反というより「禁煙環境改正法」に反する法律違反となることもありますのでご注意を!
特に、ニュージーランドでは、タバコの値段も2020年からは20本入り1箱が約2,300円と、日本とは比べ物にならないくらい高額になっていますので、ニュージーランドで生活しようと思う喫煙者はタバコをやめてからにする方が無難ですよ。
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